Ets-related gene (ERG:ETS関連遺伝子) は41 kDa の核タンパクで、赤芽球形質転換関連 (ETS) ファミリーに属する DNA 結合転写因子です。前立腺がんにおいて、ERG は膜貫通プロテアーゼセリン2 (Transmembrane protease, serine 2: TMPRSS2) との融合タンパクとして高頻度で認められ、
TMPRSS2 と
ERG 遺伝子間の欠失により、
ERG 遺伝子は
TMPRSS2 のアンドロゲン応答プロモーター配列の影響を受けることになります。
本抗体は前立腺がんの同定に有用です。(1,2) ERG の過剰発現は前立腺がんに関与します。さらに、ERG は前立腺上皮内腫瘍 (PIN) と多種の血管腫瘍における良性及び悪性の血管内皮細胞に関係しています。