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アジレント・テクノロジー、PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」の非小細胞肺癌(NSCLC)における使用について、コンパニオン診断薬として承認を取得

 

 

PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」により、キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ)の治療対象となる PD-L1 陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌の患者を特定

2016年12月19日

 

 アジレント・テクノロジー株式会社(社長:合田 豊治、本社:東京都八王子市高倉町9番1号)は、MSD株式会社のキイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ)の治療対象となる切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(NSCLC)患者のPD-L1 発現を検査し、治療情報を提供するために使用される PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」について、承認を取得したことを発表します。PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」を使用することで、未治療および既治療の非小細胞肺癌患者の PD-L1 発現を検査することが可能です。

キイトルーダ®は、腫瘍細胞の PD-L1 高発現(TPS(*1) ≧50%)の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者のファーストライン治療として承認されています。また、腫瘍細胞の PD-L1 を発現している(TPS(*1)≧1%)切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者のセカンドライン治療においても承認されています。

 今回、PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」が承認されたことで、本品を使用して、キイトルーダ®によるファーストライン治療の対象となるPD-L1 高発現を示す未治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者の特定が可能になります。この承認前には、化学療法が標準的なファーストライン治療でした。また、今回の承認で、PD-L1 発現率が 1 %以上を示す患者を含め、セカンドラインまたはそれ以降の治療対象の患者についても、 キイトルーダ®による治療に適格かどうかを特定することが可能になります。

 当社 診断・ゲノミクス グループ プレジデントのヤコブ・タイセン (Jacob Thaysen) は次のように語っています。
「今回承認された PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」の使用目的は、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者にファーストライン治療として免疫療法の選択肢を与える重要なステップとなります。PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」を使うことで、病理医の皆様は、患者様の腫瘍の PD-L1 発現に関する判断や報告を行うことができます。治療において重要になるこの情報は、臨床医の皆様にとって、この診断情報はキイトルーダ®による治療が適格かどうかの判定補助となります。病理医の皆様は、このような体外診断用医薬品を必要とされていました。当社のコンパニオン診断薬は、臨床医の方々に PD-L1 発現状況に関する情報を提供するための非常に精度の高いツールです」

 Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.研究開発本部 がん領域後期開発部門長のDr. Roger Danseyは次のように語っています。
「PD-L1 は、キイトルーダ®による治療が有効な非小細胞肺癌患者さんを特定するための重要なバイオマーカーです。キイトルーダ®とコンパニオン診断薬であるPD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」の双方が承認されたことは、非小細胞肺癌に苦しむ患者さんが適切かつ有効な治療を受ける機会を拡げることと信じています」

 世界的に見て、肺癌の死亡率はすべての癌の中で最も高く、非小細胞肺癌は、すべての肺癌の 80 % を占めています。

 PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」は、キイトルーダ® の製造販売を行う MSD 株式会社(米国およびカナダでは Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.)とのパートナーシップを通じて開発されました。

 キイトルーダ®は、ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体です。免疫細胞と腫瘍細胞との相互作用を阻害することで、腫瘍細胞を排除する身体の免疫システムの能力を増大し、抗腫瘍効果を示します。キイトルーダ®は、免疫細胞上のPD-1 およびその腫瘍細胞上のリガンド PD-L1 と PD-L2 の相互作用を阻害し、腫瘍細胞と正常細胞の双方に影響する T リンパ球を活性化します。

 

アジレント・テクノロジーについて

アジレント・テクノロジー (NYSE:A) は、ライフサイエンス、診断、応用化学市場のグローバルリーダーで、“Premier Laboratory Partner for a Better World”というビジョンを掲げています。100 か国以上のお客様と取り引きがあり、ラボのワークフロー全般にわたって、装置、ソフトウェア、サービス、消耗品を提供しています。2016 年度の売上高は 42 億米ドルでした。従業員は全世界で 12,500 人となります。アジレント・テクノロジーの情報は、以下のウェブサイトでご覧ください。

http://www.agilent.co.jp


※このプレスリリース中の「アジレント・テクノロジー」、「アジレント」、「当社」は、文脈により、「アジレント・テクノロジーズ・インク」、その日本法人や各国の法人、グループ全体を指すことがあります。

マスコミ関係者の皆様: 技術、地域貢献、役員等に関連する情報は、以下のウェブサイトでご覧いただけます。
http://www.agilent.co.jp/newsjp

*1 TPS (Tumor Proportion Score):腫瘍細胞のうちPD-L1発現陽性細胞の割合

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