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<お知らせ>ワイルコーネル医科大学とアジレント・テクノロジーが共同で ALS の研究を推進

 

 

※このお知らせは、米国時間2015年8月26日にアジレント・テクノロジーズ・インクが発表したニュースリリースを、アジレント・テクノロジー株式会社が和訳・要約したものです。

2015年9月24日

 アジレント・テクノロジーズ・インク(社長兼CEO:マイク・マクマレン、本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、NYSE:A、日本法人:アジレント・テクノロジー株式会社)は、ルー・ゲーリック病としても知られる筋萎縮性側索硬化症 (ALS) の研究を推進するために、ワイルコーネル医科大学 (ニューヨーク州、ニューヨーク) の薬理学部の教授陣の一人、スティーブン・グロス (Steven Gross) 博士と共同研究を行うことを発表します。アジレントは最新の質量分析技術を提供して博士の研究をサポートし、この病気で最もよく見られる病型の進行の解明に取り組みます。

 質量分析をベースにしたメタボロミクス研究に関して世界的に認知されたエキスパートであるグロス博士のラボに、「Agilent 6230B 飛行時間型液体クロマトグラフ質量分析計 (LC/TOF)」および「Agilent 6550A 四重極飛行時間型液体クロマトグラフ質量分析計 (LC/Q-TOF)」が導入されます。博士の専門分野は、特にシグナル伝達分子としての一酸化窒素の役割に関する薬理学および細胞生物学です。

 グロス博士は、ワイルコーネル医科大学の薬理学の研究准教授、チューイン・チェン (Qiuying Chen) 博士、ワイルコーネル大学医科学大学院の薬理学博士プログラムの学生、ベン・シュワルツ (Ben Schwartz) 氏とともに、ALS で最もよく見られる病型の研究に取り組んでいます。ALS は、致命的および進行性の神経変性の病気で脳および脊髄内の神経細胞に影響を与え、代謝調節の障害を引き起こすことが特徴的です。

 孤発性筋萎縮性側索硬化症 (sALS) は全 ALS 例の約 90 % を占め、明白な遺伝的原因は未だ明らかにされていません。グロス博士とその共同研究者である、ワイルコーネル大学の Feil Family Brain and Mind Research Institute の神経科学教授、ジョバンニ・マンフレディ (Giovanni Manfredi) 博士と、スローンケタリング研究所の幹細胞生物学センターのディレクター、ロレンツ・スチューダー (Lorenz Studer) 博士は、ALS のこの病型の分子レベルの基盤を研究しています。アジレントのツールを使用することで、研究者はマルチオミクス的手法を ALS の根本原因の解明に応用できるようになります。精密質量分析計により、線維芽細胞が 全身に ALS を誘導する過程に存在すると考えられるバイオマーカーの探索が可能になります。

 アジレントの学術および政府機関の生命科学研究担当のマーケットディレクターであるスティーブン・フィッシャー (Steven Fischer) は次のように述べています。「生物学の専門分野であるゲノミクス、プロテオミクス、トランスクリプトミクス、メタボロミクスを組み合わせて使用するマルチオミクス リサーチは、学術会で広まりつつあります。しかし、ほとんどの研究者がマルチオミクス分析の方法を知りません。そして成功例が必要とされています。アジレントはワイルコーネル医科大学のグロスラボとの共同研究を進め、疾病研究においてマルチオミクスベースの手法を推進し、sALS でこの手法の効果を実証します。」

 グロス博士は次のように語ります。「わたしたちはアジレントとの提携により、sALS の研究をさらに深めることができると考えています。今回の提携は、マルチオミクスのデータを獲得し統合するための貴重な機会となり、この深刻な病気の分子レベルの基盤の解明がかつてないほど進む可能性が見えてきました。アジレントとの科学的共同研究を将来にわたって続けることにより、臨床研究が十分でなく解明が進んでいない病気にもマルチオミクス手法を応用できるものと期待しています。」

 アジレントは質量分析分野におけるリーダーとして、主要なオミクス分野全体にわたって包括的なソリューションを提供しています。このソリューションは、サンプル前処理法から、研究データの処理および解析用の機器やソフトウェアまで多岐にわたり、生物学的な観点から複雑な病気を解明するために役立てられます。

アジレント・テクノロジーについて

アジレント・テクノロジー (NYSE:A) は、ライフサイエンス、診断、応用化学市場のグローバルリーダーで、“Premier Laboratory Partner for a Better World”というビジョンを掲げています。100 か国以上のお客様と取り引きがあり、ラボのワークフロー全般にわたって、装置、ソフトウェア、サービス、消耗品を提供しています。2014 年度の売上高は 40 億米ドルでした。従業員は全世界で 12,000 人となります。当社は分析機器事業に参入して今年で50周年を迎えます。アジレント・テクノロジーの情報は、以下のウェブサイトでご覧ください。

http://www.agilent.co.jp


※このプレスリリース中の「アジレント・テクノロジー」、「アジレント」、「当社」は、文脈により、「アジレント・テクノロジーズ・インク」、その日本法人や各国の法人、グループ全体を指すことがあります。

マスコミ関係者の皆様: 技術、地域貢献、役員等に関連する情報は、以下のウェブサイトでご覧いただけます。
http://www.agilent.co.jp/newsjp

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